宣材写真の画像加工はどこまで必要か
適切な仕上げの考え方

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宣材写真の画像加工はどこまで必要か<br>適切な仕上げの考え方

宣材写真やアーティスト写真において、レタッチはどこまで必要なのでしょうか。「加工しすぎると不自然」「でも印象は良くしたい」というジレンマを抱える方も多いはずです。
この記事では、宣材写真レタッチの適切な範囲と、プロフェッショナルな仕上がりを実現するためのポイントを解説します。

この記事を読んでほしいのはこんな人
  • 芸能事務所でタレントの宣材写真を管理している方
  • 制作会社でキャスティング資料を作成している方
  • 宣材写真のレタッチをどこまで依頼すべきか迷っている方
  • タレントの「その人らしさ」を保ちながら印象を良くしたい方
  • 宣材写真のレタッチを行うフォトグラファー
  • レタッチの適切な基準を知りたい方

東京レタッチは、芸能人・エンターテインメント業界に特化したプロ品質の画像修正サービスです。
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宣材写真とアーティスト写真の違い

まず、この記事で扱う「宣材写真」と「アーティスト写真(アー写)」について、それぞれの特徴を整理しておきましょう。

宣材写真とは

宣材写真は、オーディションやキャスティングの選考資料として使用される写真です。被写体の顔立ちやスタイルが正確に分かることが最も重要で、実物との乖離がないことが求められます。
特徴:
・オーディションや事務所の営業資料として使用
・実物に近い自然な仕上がりが重視される
・顔の特徴やスタイルが正確に伝わることが最優先
・一般には公開されないことが多い

アーティスト写真(アー写)とは

アーティスト写真は、公式サイトやSNS、プレスリリースなどで一般公開される写真です。タレントやグループのイメージ戦略に沿った、個性的で印象的な表現が可能です。
特徴:
・公式に一般公開される
・アーティストの世界観やコンセプトを表現
・衣装や背景、演出に自由度が高い
・ブランディングの一部として機能する

レタッチにおける考え方の違い

この2つの違いは、レタッチのアプローチにも影響します。
宣材写真のレタッチは、「その人らしさ」を保ちながら、撮影時の不要な要素を取り除き、自然な印象を整えることが中心です。過度な加工は、実際に会った時との印象の差を生み、信頼を損なう可能性があります。
一方、アーティスト写真では、作品としての完成度やブランドイメージに合わせた表現も重要になります。もちろん不自然にならない範囲での調整が基本ですが、世界観を作り込むための演出的なレタッチも求められます。公式サイトやSNSで一般公開されることを前提としているため、ファンの期待に応える高い完成度が必要です。

実際、「東京レタッチ」でお受けしているご依頼の多くは、アーティスト写真をはじめとした一般に公開される写真です。写真集、公式グッズ、公式サイト、SNS用素材など、より高度なレタッチ技術が求められる案件を数多く手がけてきました。
この記事では宣材写真のレタッチを中心に解説していますが、私たちが培ってきた技術は、むしろより難易度の高いアーティスト写真や公式素材の制作のためのものです。その高い品質基準を、宣材写真にも適用することで、プロフェッショナルな仕上がりを実現しています。

レタッチに対する誤解

宣材写真やアーティスト写真のレタッチについて、「別人のように加工する」「過度に美化する」といったイメージをお持ちの方も少なくありません。しかし、プロフェッショナルなレタッチの本質は、そこにはないのです。
撮影された写真には、必ず何らかの調整が必要です。撮影時の光の状態、カメラの設定、データの保存形式によって、見え方は変化します。レタッチの本来の役割は、撮影された素材を最適な状態に整えること。「その人らしさ」を損なわずに、写真が持つポテンシャルを最大限に引き出すことにあります。

宣材写真のレタッチで実現できること、やるべきでないこと

実現できること

・肌のトーンを整える
撮影時の照明や環境によって、肌の色味は変化します。自然な範囲で肌のトーンを整え、健康的な印象を保ちます。ただし、質感を失わない程度の調整に留めることが重要です。

・髪の毛を整える
撮影時に乱れた髪の毛や、光の当たり方で目立ってしまった部分を自然に整えます。髪の流れを保ちながら、清潔感のある印象に仕上げます。

・服のシワを目立たなくする
撮影中についた服のシワや折り目を目立たなくします。ただし、完全に消すのではなく、自然な質感を残すことがポイントです。

・複数枚の統一感を作る
事務所の営業資料やプロフィール作成では、複数枚の写真を使用することが一般的です。色味や明るさを揃えることで、資料全体に統一感が生まれ、プロフェッショナルな印象を与えます。

やるべきでないこと

・骨格や顔立ちを大きく変える
レタッチで骨格や顔のパーツを大きく変えることは、技術的には可能です。しかし、宣材写真においては実物との乖離が生じ、後々の問題につながります。

・実物と異なる印象を作る
オーディションやキャスティングで使用される宣材写真は、実際に会った時の印象と一致していることが大切です。過度な加工は、信頼を損なう結果になりかねません。

・過度な美肌加工
肌を滑らかにしすぎると、不自然な「加工しました」感が出てしまいます。肌の質感を残しながら、自然な美しさを引き出すバランスが求められます。

良いレタッチを見分けるポイント

適切なレタッチが施された写真には、いくつかの共通点があります。
まず、「加工しました」という感じがないこと。技術的に高度な作業が施されていても、自然に見えることが最も重要です。
次に、肌の質感が残っていること。過度に滑らかにするのではなく、自然な肌の質感を保ちながら、トーンを整えています。
そして、複数枚の写真で品質が安定していること。1枚だけが良い仕上がりなのではなく、すべての写真で一定の品質が保たれていることが、プロフェッショナルな仕事の証です。
最も大切なのは、「その人らしさ」が保たれているかどうかです。写真を見た人が、実際に会った時に「写真と同じ人だ」と感じられることが、宣材写真における成功の基準と言えます。

写真集・公式グッズで培った技術を宣材写真にも

「東京レタッチ」では、タレント写真集のレタッチ、公式グッズ用の素材制作、公式サイト・SNS用の写真など、高い品質が求められる案件を数多く手がけてきました。
写真集では、ファンの期待に応える完成度が求められます。公式グッズでは、制作物としての高い品質基準が必要です。公式サイトやSNS用の素材では、多くの人の目に触れることを前提とした仕上がりが求められます。
これらの現場で培った技術とノウハウを、宣材写真のレタッチにも活かしています。高い品質基準を持ちながら、用途に応じた最適な仕上げを提供することが、私たちの強みです。

レタッチは「魔法」ではなく「最適化」

レタッチに対して、「どんな写真も見違えるように変えられる魔法のような技術」というイメージを持たれることがあります。しかし、人物写真におけるプロフェッショナルなレタッチの本質は、そこにはありません。
レタッチは、撮影された人物が本来持っている魅力を、最大限に引き出すための技術です。被写体の表情、ポーズ、雰囲気といった撮影時に捉えられた要素を活かしながら、肌の質感を整え、不要な映り込みを取り除き、全体のバランスを調整する。このプロセスを通じて、被写体の魅力を引き出すのです。

宣材写真・アーティスト写真における完成プロセス

宣材写真やアーティスト写真は、撮影とレタッチという2つのステップを経て完成します。
撮影で被写体の魅力的な瞬間を捉え、レタッチでその魅力を最良の形に仕上げる。この両方が揃うことで、オーディションや営業活動で効果的に使える写真になります。
東京レタッチでは、タレント写真集や公式グッズなど、高い完成度が求められる案件を数多く手がけてきました。その経験から得た、人物写真を仕上げるノウハウを、宣材写真やアーティスト写真のレタッチにも活かしています。

ご依頼について

東京レタッチは、法人・事務所様専門のレタッチサービスです。
タレント写真集、公式グッズ、公式サイト用素材などを中心に、エンターテインメント業界の様々な案件を手がけております。宣材写真・アーティスト写真のレタッチについても、同様の品質基準で対応いたします。
写真集制作やグッズ制作と並行してのご依頼も可能です。まずはお気軽にご相談ください。
※個人の方からのご依頼は承っておりませんので、予めご了承ください。

写真のレタッチ依頼なら
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この記事を書いた人

玉上義彦

玉上義彦

株式会社bloom

フォトショップ歴20年。ベトナム在住歴8年。
早稲田大学卒業後、カメラマンアシスタント、雑誌編集者を経て、現職。
新規開拓営業、既存顧客対応、レタッチャーの養成およびマネジメント、SNS運用、ウェブコンテンツ制作などを担当。

よくあるご質問

宣材写真とは何ですか?
宣材写真(せんざいしゃしん)とは、「宣伝材料写真」の略称です。オーディションやキャスティングの選考資料として使用される写真です。被写体の顔立ちやスタイルが正確に分かることが重要で、やりすぎたレタッチは禁物です。実物と写真の印象が一致していることが求められます。
アー写とは何ですか?
アーティスト写真の略で、公式サイトやSNS、プレスリリースなどで一般公開される写真です。タレントやグループの個性や世界観、イメージ戦略をファンにアピールする目的があります。
宣材写真とアー写の違いは何ですか?
宣材写真は選考資料として実物との一致が重視され、一般には公開されません。アー写は公式に一般公開され、ブランディングやイメージ表現の自由度が高いことが特徴です。