切り抜き(きりぬき)
画像の見せたい部分だけを残し、その形に合わせて切り取ることを「切り抜き」と呼びます。
切り抜きの方法にはいくつかの種類があり、用途によって使い分けが必要です。
「東京レタッチ」では主に4つの切り抜き方法から最適なものをご提案しています。
●クリッピングパスによる切り抜き
Photoshopのペンツールを使って、切り抜きたい部分に沿ってパスを作成し、クリッピングパスをに設定します。この状態のままPhotoshopで画像を開いても切り抜いたようには見えませんが、AdobeのIllustrator、InDesignに配置すると背景は非表示になり、透明になったように見えます。
JPGにもクリッピングパスをつけて保存できるので、ファイルサイズが小さいという利点があります。デメリットは人物の髪の毛、毛皮製品、レースの衣服など複雑な形のものは細かい精度で切り抜くことができず、時間もかかってしまうことです。
そのため、形の複雑な画像をレタッチ会社に外注した場合、他の切り抜き方法に比べて料金が高くなりがちです。
●レイヤーマスクによる切り抜き
髪の毛や、レース素材の衣服、毛皮などの細かいディテールの切り抜きに適しています。レイヤーマスクを使用すると、元の画像を変更することなく切り抜きを行うことが可能で、必要に応じて後からマスクの調整が行えます。元の状態に戻すことも可能です。切り抜き後は、PSDや、TIFFでの保存が一般的で、JPGと比べてファイルサイズは大きくなりますが、後工程で背景の差し替えなどが容易になるため、特に芸能人の公式グッズや広告制作に適しています。
●背景透過にする切り抜き
マスクやパスを使わずに主な被写体だけを残し、背景透過にする切り抜きです。
レイヤーマスクの切り抜き同様、細かいディテールの切り抜きに適しています。
切り抜き後はPSD、またはPNGでの保存になります。
●白抜き
背景を透過にしたり非表示にしたりせず、RGB各色の数値が255の純粋な白に置き換える方法です。
Amazonに商品を出品する際に求められる切り抜き方法で、多くのECサイトでも採用されています。JPGで保存できるのでデータが軽く、Webページの読み込みが早くできます。クリッピングパスやレイヤーマスクに比べて作業時間が短く、料金を安く抑えることができます。